初夏の講演会イベント「子どもが『学校へ行きたくない』と言ったら」
「子どもが『学校へ行きたくない』と言ったら」
「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」の講演会イベント「子どもが『学校へ行きたくない』と言ったら」を、開催しました。
日時 : 6月17日(土) 9時45分~12時15分
会場 : ウェルファーム杉並
講演 : 児童精神科訪問看護ステーション「ナンナル」
所長・精神科認定看護師 校條 文さん
作業療法士 渡辺 竜巳さん
参加者は57名・スタッフ等を合わせると、70名程度となりました。
年に2回の講演会イベント
「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」では、年に2回、講師を招いて講演会イベントを行っています。
春~初夏に行う1回目のイベントでは、不登校に悩む方に向けてその悩みが少しでも解消されるような内容を考えて企画しています。
今回は、看護師さん・作業療法士さんの立場からの講演会でした。
第1部 代表からのお話/ナンナルさんのお話
代表の話
講演会での質疑応答と、経験者の話をたっぷり聞いてほしいので今回代表の話は急ぎ足で。
児童精神科の訪問看護ステーション「ナンナル」さんのお話
今回の講演は児童精神科の訪問看護ステーションという、新しい取り組みをされている「ナンナル」さんからいらしていただきました。
訪問看護ステーション ナンナル|精神科訪問看護
訪問看護というと高齢者介護のイメージがありますが、ナンナルさんの活動は、児童精神科にかかっていて、おうちにいる子どものために看護師さんや作業療法士さんが訪問してくれるというサービスです。
(写真左奥 : 渡辺さん・右手前 : 校條さん)
作業療法士 : 渡辺さんより
まずは、作業療法士の渡辺さんから。
・「ナンナル」代表の児童精神科医 岡 琢哉先生が外来が5分くらいで終わってしまうことに疑問を抱き、訪問看護をスタート。
・週1~3回訪問。
・76%が10~15歳の利用。
・家庭や学校と情報共有しながら子どもと接する。
・作業療法士とは。
・特性のある子への対応。
・グループミーティングの紹介。
看護師 : 校條さんより
続いて、「ナンナル」所長・看護師の校條さんから。
・看護師として児童精神科に関わってきた経験。
・利用者の「困っていること全体」に対応。
・不登校の要因は、人間関係、学校生活、家庭環境など、複数のことが絡み合っている。
・解決策を焦らないことが大切。
・本人のやりたいことに焦点を当てる。
・困ったときはプロの手を借りるとよい。
・家庭だけで抱え込まないこと。
質疑応答
お話のあとは、質疑応答。
事前にいただいていた質問についてもお答えいただきました。
アドバイザーの先生の紹介
続いて、いつも協力していただいているアドバイザーの先生を紹介させていただきました。
(写真左 : フリースクール「フェルマータ」代表 大橋勲先生
写真右 : 公立中学不登校支援員 小泉亘央先生)
大橋先生は、子どもの気持ち、親の気持ちに寄り添ってくださる先生です。
大人に理解されず、小学校で何度も傷つけられてきた我が家の次男が「初めて自分のことをわかってくれた大人の人」と言っていました。
小泉先生は、以前、私が勤めていた通信制高校サポート校で/フリースクールで学習指導をされていた先生です。教え方がとても上手で小・中・高校生に大人気でした。
現在は、公立中学に勤めていらっしゃいます。
第2部 不登校経験者の話と質問タイム・懇談会
的確に質問に答える不登校経験者の子たち
休憩のあと、不登校経験者の話。毎回協力してくれる二人も、もう大学生。保護者からの質問に、人生相談の回答者のように的確な答えをしてくれる二人。
不登校経験者の子を見ていると、どの子も本当にしっかり物事を考えていると感心します。深く考えるから、学校の環境に合わなかったのかもしれない、とも思います。
少し先の未来が見えると、今苦しんでいる方にも光が見えるのではないかと感じます。
グループに分かれて懇談会
まとめ
情報があれば不安は確実に軽くなります。一方で、今は情報がありすぎて何を選んだらいいのかわかならない面もあります。
面倒でも、地元の講演会に足を運ぶと具体的な情報、的確な情報が得られるのではないかと思います。
ご参加いただいた方、ご協力いただいた方、ありがとうございました。
秋には「不登校の子の進学情報」を開催予定です。